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マネジメントシステム審査員資格の活用方法

マネジメントシステム審査員資格とは?

JRCAのマネジメントシステム審査員資格とは、その名のとおり、組織が構築したマネジメントステムの審査を実施する方のための資格です。
マネジメントシステム審査員資格は、第三者審査を行う方のベースラインとなる力量を有していることを示しますが、第三者審査時にしか役に立たないのでしょうか?
そんなことはありません。マネジメントシステム審査員資格が活用できる場面は、他にもあります。

例1:自社のマネジメントシステム事務局
品質マネジメントシステム、環境マネジメントシステムなどの各種マネジメントシステムを構築している組織も数多くありますが、そのマネジメントシステムの運営には、事務局は大きな役割を果たします。
事務局の役割として、内部監査・マネジメントレビューの推進、外部監査の対応、目的・目標の進捗管理など様々なものがありますが、これらを推進するに当たり、マネジメントシステム規格の知識はとても役立ちます。
JRCAでのマネジメントシステム審査員資格の登録には、JRCAが承認した各種マネジメントシステムの研修コースの修了が必須となりますが、この研修を通じて、マネジメントシステム規格に関する基礎的な知識が習得できます。
また、これらの研修は短期集中型の研修となっていますので、その分、効率的な知識の習得ができます。

例2:第一者監査、第二者監査への対応
JRCAのマネジメントシステム審査員資格の登録のために必要な研修では、マネジメントシステム規格の知識の習得を目的とした座学研修だけではなく、ロールプレイなどの実技研修も組み込まれており、研修全体の割合としては、実技研修の方が多くなるように設計されています。
よって、当然のことですが、この研修を通じて、第三者監査の基礎的な進め方が習得できます。
JRCA承認の研修は、「JIS Q 19011:2019 マネジメントシステム監査のための指針」という規格を基本として設計されています。
この規格は、「内部監査(第一者監査)」及び「外部監査(第二者監査及び第三者監査)」の指針を示した規格となっており、監査の原則、監査員に求められる力量などを含め、第一者監査から第三者監査までの、あらゆる監査に対応できる規格となっています。
そのため、JRCA承認の研修コースで習得できる知識、技能は、組織内外のあらゆる監査に対応できます。

例3:監査員としてのレベルアップ
JRCAのマネジメントステム審査員登録は、「審査員補」という段階からスタートしますが、その後の監査経験を積むことで、「審査員」「主任審査員」へとランクアップすることが可能です。
この監査経験は、第三者監査だけではなく、一定の要件を満たしていれば、第一者監査、第二者監査も対象となります。
よって、様々な理由で審査機関での審査ができない場合でも、自社の行う第一者監査、第二者監査を通じ、力量のレベルアップを図ることが可能です。
また、JRCAでのマネジメントシステム審査員登録は、審査員のベースラインの力量を有していることを証明するものなので、セカンドキャリアとして認証機関での第三者認証審査員として活動をする上での大きなセールスポイントとなる非常に有効な資格です。

例4:CPDを通じた力量の維持・向上
JRCAのマネジメントシステム審査員資格では毎年、CPD(Continuing professional development、継続的専門能力開発)の提出が必要となります。
これは、自己学習などを通じて、マネジメントシステム審査員としての力量の維持・向上を図ることを目的に実施するものですが、JRCA登録を維持しているということは、毎年、力量の維持されていることを第三者的な視点で確認されていることの証となります。

以上のように、様々な場面でマネジメントシステム審査員資格が活用できます。
実際に、JRCAが行っている講演会でのアンケート結果では、品質マネジメントシステム審査員補で登録をいただている方のうちの80%弱、環境マネジメントシステム審査員補で登録を頂いている方のうちの75%弱の方が何らかの組織に所属をしているという回答があり、既に数多くの組織でマネジメントシステム審査員資格を活用していただいています。